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表面処理
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* 効能(1) キズ埋め効果 *
 
 サーフェイサーには、ヤスリ掛けなどによる極細かいキズを埋める効果があります。
 少々大きなキズでも、大量に吹き付ければ埋める事はできますが、小さな造型物の場合、
 せっかくの細かい彫刻やディテールまで埋めてしまう事になります。 細部に溜まりこんだ
 サフによって、凹凸部分もなだらかになってしまい全体のシャープさが失われてしまうので
 吹き過ぎには要注意です。
 
 表面の細かいヤスリキズ。 サフ吹き後。 吹き過ぎに注意。


* 効能(2) キズの発見 *
 
 サーフェイサーの色(グレー)には、キズを発見しやすくする効果もあります。
 一般的に光沢の少ないグレーのサーフェイサーが多いのはそのためです。
 
 表面の小さなキズや気泡は、素材そのままの色では非常に見えにくいものですが、サフを
 吹く事によって発見しやすくなります。
 作業中は気が付かなくても、サフを吹いてみると以外にキズが多いものです。
 
 見えにくい気泡も.....。 サフ吹き後はこのとおり。 気泡だらけ。


* 効能(3) 全体のチェック *
 
 作品の素材には、『粘土』や『パテ』や『プラ材』や『ポリウレタン樹脂』など、非常に様々な
 種類があり、それぞれに素材そのものの色があります。 複数の素材を使って制作すると
 当然、造型物の色数も増えるので、全体のバランスを正確に見る事が困難になります。
 
 様々な素材が交じり合ってマダラな状態の造型物にサフを吹いて、グレー一色で統一する
 事により、バランスのチェックやヘコミ、歪みなどのチェックが容易になります。
 
 2種類のエポキシパテを
 使用して作った例。
 石粉粘土にポリパテで
 修正を加えた作品の例。
 全体の質感も均一になり
 バランスも見やすくなった。


* 効能(4) 塗料の定着 *
 
 サーフェイサーには塗料の定着(食い付き)を助ける効果もあります。
 サフ吹きを行なわず塗料の定着が悪いままの状態で塗装をしてしまうと、乾燥後に表面を
 軽く引っ掻いただけで、塗料の膜がペリペリと剥がれてしまう事があります。 下地にサフを
 吹いても、強い力で引っ掻くと剥げてしまいますが、サフ吹き“有り”と“無し”では、剥がれ
 にくさが明らかに違います。
 
 また、下地色を均一に仕上げる事で、上塗り塗料の発色を均一にする効果もあります。
 
 サフを吹いていないと、
 軽く引っ掻いただけでも
 剥がれてしまう事がある。
 サフで下地を整えないまま
 オレンジ色を塗装。
 下地の影響を受けてしまい
 均一な発色ができない。


* ウレタン樹脂に対する効能 *
 
 サーフェイサーは、『ポリウレタン樹脂(レジンとも)』の複製品には必需品です。
 ポリウレタン樹脂には『キシレン』という溶剤分が含まれており、これが複製品の表面から
 少しずつ染み出してくるので、そのままでは塗料の定着が良くありません。
 
 ポリウレタン樹脂からキシレンが完全に抜けるには数年かかるので、サフで造型物全体を
 コーティングしてやり、溶剤分の染み出しを押さえ込んでしまう必要があります。
 この場合には、『Mr.レジン プライマー・サーフェイサー』や『SOFT 99 ボデーペン』などの
 ポリウレタン樹脂に適したサフを使用すると安心です。
 
 注型用ポリウレタン樹脂。 適したサーフェイサー。 ポリウレタン樹脂複製品。

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