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パテの使い方
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* ポリエステルパテの特徴 *
 
 『ポリエステルパテ(以下ポリパテ)』は、主剤のパテに少量の硬化剤を混ぜる事によって
 化学反応を起こして硬化するペースト状の造型材料です。
 パテの色や粘度はメーカーによって様々な種類がありますが、使用方法は同じです。
 造型材料としては非常にポピュラーなもので、「盛っては削る」という作業を繰り返して形を
 作るのが、ポリパテの基本的な使い方です。
 
ポリエステルパテ。練ったらこんな感じ。使用例。


* ポリパテの扱い方 *
 
 ポリパテを扱う時は、まずパテを混ぜ合わせるためのパレットが必要になります。
 いらない厚紙やダンボールなど何でも構いませんが、特に、シールを剥がした後の台紙は
 表面がツルツルなので、硬化後のポリパテをペリッと剥がしてやれば何度でも使えます。
 その他に、ペーパーパレットも便利です。
 こちらも硬化後のポリパテを剥がして使用する事が可能ですが、使える面が無くなったら、
 一枚ずつ破り捨てて使えるので、常に綺麗な面で作業ができます。
 手ごろな大きさのSSサイズ(10.0×14.8cm)がオススメです。
 
 ちなみに、チューブ入りのポリパテは使用中にチューブが裂けて中身が出て来る事がある
 ので、密閉できる小ビンに移しておくと良いでしょう。
 
 準備が整ったら、ペーパーパレットの上にパテを出して適量の硬化剤を混ぜ合わせます。
 綺麗に均一な色になるまでしっかり混ぜ合わせたら盛り付け開始です。
 
パレットの上で作業。硬化剤はこれくらい。しっかり混ぜ合わせる事。


* 盛り付け前の注意 *
 
 盛り付け前に注意しておく事は、盛り付ける箇所の下地の処理です。
 平滑な面にそのまま盛り付けるとパテの食い付きが悪く、硬化後の切削作業中にパテが
 剥がれてしまう事があります。 これを防止するために、盛り付ける面の下地を、カッターや
 粗目のサンドペーパーなどで荒らしておきます。
 
 また、盛り付ける箇所の表面に、手の汗や油分などが付着していると、これも食い付きの
 妨げになりますので、シンナーを含ませた綿棒などを使って丁寧に拭き取ってやります。
 これで、パテを盛り付ける前の下地の準備は完了です。
 
 このような下地処理は、ポリパテだけに限らずその他のパテ類の盛り付けや接着剤など
 にも共通の作業です。
 
デザインナイフで下地処理。シンナーで油分を拭き取り。


* 盛り付け作業 *
 
 いよいよポリパテを盛り付けます。
 「盛って削って形を作る」という作業が基本になるので、やや多めに盛り付けておきます。
 
 硬化剤を混ぜてから硬化が始まるまでの時間はおよそ5分前後ですが、室温が高ければ
 硬化はもっと速くなります。 また、混ぜる硬化剤の量によっても硬化時間は変わります。
 硬化剤の量は、パテに対して2%程度が目安ですが、硬化剤が多ければ硬化は速くなり、
 逆に少なければ硬化は遅くなります。
 
 盛り付けに使用したヘラなどは、付着したパテが硬化してしまうと、次回使用する時に困る
 ので、パテが硬化しないうちに拭き取っておきましょう。
 
素早く丁寧に盛り付け。ヘラに付いたパテを拭き取る。


* 切削作業 *
 
 ポリパテの硬化時間は、硬化剤の量や室温などによって多少前後しますが20分くらいで
 ある程度硬化するので、デザインナイフなどで大まかな形を削っていきます。
 完全硬化前のポリパテは、柔らかくてサクサク削れるため作業効率がとても良いのですが
 削り過ぎには要注意です。
 
 ポリパテの完全硬化には最低でも1日くらいかけるべきですが、完全硬化後はガチガチに
 硬くなって、切削作業が困難になります。 大まかな形を削り出す作業は、パテを盛ったら
 その日のうちにやっておきましょう。
 
 また、完全硬化前のポリパテは非常に柔らかいので、棒ヤスリやサンドペーパーを使うと、
 すぐに目が詰まってしまいます。 棒ヤスリやサンドペーパーでの整形は、完全硬化後に
 行なった方が良いでしょう。 特に、棒ヤスリの目にパテが詰まると、後のクリーニングが
 非常に面倒です。
 
デザインナイフで粗削り。ペーパーなどで表面処理。仕上がり。

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