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塗装の基礎
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* 攪拌 *
 
 ビン入り塗料は、使用していない間に顔料と溶剤がビンの中で分離するため、使用前には
 塗料を攪拌(かくはん=かき混ぜる事)してやる必要があります。 特に、混色して作られて
 いる塗料は、攪拌を怠ると本来の発色は得られません。
 また、『メタリック系』の塗料(金属色など)は、顔料の比重が重いため溶剤と分離しやすく、
 ビンの底に沈殿して固まっている事がよくあります。
 
 ビンを振って混ぜる方もいると思いますが、実は振っただけでは充分に混ざりません。
 分離した顔料が底に固まっている事もあるので、『調色スティック』などを使用して、ビンの
 底からしっかりとかき混ぜてやりましょう。 筆で混ぜるのは毛先が傷むので厳禁です。
 
 ビンの中で分離した塗料。 攪拌後の塗料の色。 メタリック系は要注意。
 ビンを振ってもダメ。 筆で混ぜるのは厳禁。 調色スティックがオススメ。


* 希釈 *
 
 塗料の濃度は『筆塗り』や『エアブラシ』など塗装方法に合わせて調整します。 ビン入りの
 塗料は、そのままでは濃度が高いので、使用目的に合わせて専用溶剤で希釈(きしゃく=
 薄める事)して、適度な濃度に調整する必要があります。
 
 ビンの中で希釈すると、薄め過ぎた時に濃くする事ができないので、必ず『塗料皿』などの
 別の容器に塗料を移してから、溶剤を添加して調整します。 (スポイトを使うと便利です。)
 溶剤は間違えないように、必ず各種塗料専用の物を使用しましょう。
 
 『水性塗料』の場合は水で希釈する事もできますが、乾燥時間が遅くなる傾向があるので
 なるべく専用の溶剤を使った方が良いと思います。
 
 塗料皿に移す時にも、
 調色スティックは便利。
 溶剤を添加する時は、
 スポイトを使うと便利。
 容器の似ている溶剤は、
 間違えないように注意。


* 混色 *
 
 市販の塗料では満足できない場合は、自分で色を混ぜ合わせて調合する事もあります。
 これを『混色(こんしょく)』、または『調色(ちょうしょく)』と言います。
 当然ですが、混色は必ず同じ種類の塗料同士で行ないます。
 
 混色を行なう際には、希釈の時と同様に直接塗料ビンの中で混ぜ合わせないで、まずは、
 『塗料皿』や『パレット』に塗料を少量移して、色の具合や分量を確認しながら行ないます。
 直接塗料ビンで混色をすると、失敗した時に全部無駄になってしまいます。 同じ理由から
 いきなり大量に混ぜ合わせる事も避けましょう。
 
 好みの色になったら、混色した時の段取りを目安にして必要な量を作ります。
 大量に必要な場合は『紙コップ』などを使って混色を行い、その後『スペアボトル』に移して
 保存すると良いでしょう。 その際、混色した塗料の種類や分量をあらかじめ記録しておくと
 次回の混色に役立ちます。
 
 塗料皿やパレットを使用。 スペアボトルで保存。 分量を記入しておく。


* アフターケア *
 
 使用後の塗料ビンは、ビンの口を綺麗に拭いてから蓋を閉める習慣を付けましょう。
 ビンの口や蓋に塗料が付いたまま蓋を閉めると、蓋とビンの間で塗料が固まってしまい、
 蓋が開かなくなってしまう事がよくあります。 カチカチに固まった塗料がビンの口に付いて
 いると、塗装の障害になる事もあります。 使用後の『塗料皿』や『パレット』なども、塗料が
 完全に乾く前にクリーニングしておきましょう。
 
 ちなみに、蓋に付着した塗料が固まってビンが開かなくなってしまった場合は、蓋とビンの
 隙間に、『マイナスドライバー』などを押し込んで、固まった部分を剥がしながら開けるのが
 効果的です。 (ただし、やり過ぎると蓋が破損してしまうので注意。)
 
 使用後は綺麗に拭く。 乾燥前にクリーニング。 筆も乾かないうちに洗浄。
 マイナスドライバーで蓋の
 塗料を剥がす。
 開いた。 ビンの口で固まった塗料は
 ナイフで削り取る。

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