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粘土造型
スーパースカルピー造型方法 【硬化後の加工


* 芯材について *
 
 『石紛粘土』や『スーパースカルピー』、または『エポキシパテ』など、『粘土造型』の際には
 「芯材に盛り付ける」という方法をよく使います。 まず芯材で大まかな形を作っておいて、
 そこに粘土を盛り付けて細かい造型をします。
 
 芯材に使用する物は、アルミ線や真鍮線などの『金属線』の他に、硬化した『パテ』の類や
 『粘土』、『木材』など何でも構いません。 ただし、『スーパースカルピー』のように加熱が
 必要な場合には、『プラスチック』や『発泡スチロール』などの熱に弱い素材は使えません。
 『木材』も、燃える可能性が高いので避けた方が良いでしょう。
 
 芯材いろいろ。 アルミ線に盛り付け。 ファンド(石紛粘土)の芯。


* 粘土造型の順序 *
 
 基本的な粘土造型の順序は次の通りです。
 まず、全体の大まかな形となる『芯』を作ります。 その『芯』が硬化したら、さらに少しづつ
 粘土を盛り足して形を作ります。 ある程度全体の形ができてきたら、細かいディテールを
 作り込んで行きます。 『スーパースカルピー』の場合は、都合の良い所で頻繁に硬化させ
 ながら作業を進めて行くと作りやすいと思います。
 
 大まかな形を作る。 細かい形を作る。 完成。


* 盛り付け *
 
 硬化した粘土に、さらに粘土を盛り足していく場合には、粘土の食い付きを良くするために
 ナイフや粗目のペーパーで、盛り付ける部分の表面を荒らしてやる必要があります。
 
 『石紛粘土』の場合は、盛り付け部分やヘラなどに少量の水を付けると良く馴染みますが、
 『スカルピー』の場合は、水では無く『ラッカー系シンナー(『Mr.カラー うすめ液』など)』を
 使って馴染ませてやります。 造型後の仕上げとして、シンナーを含んだ筆で表面を撫でて
 やれば、キメ細かい表面に仕上がります。
 
 ナイフで下地処理。 ヘラで盛り付け。 盛り付け終了。
 シンナーを含んだ筆で
 表面を撫でて馴染ませる。
 硬化したファンドに対しても
 ナイフで下地処理。
 ファンドの盛り付けには、
 ヘラに水を付けて使用。


* スタンプモールド *
 
 『スタンプモールド』は、作品の表面に簡単なモールド(※)を付ける時に便利な方法です。
 ヘラやプラ棒や割り箸やデザインナイフなどの身近な物を使って行う事ができますが、特に
 プラ棒や割り箸は、先端を加工して使えば様々なモールドが表現できるので便利です。
 スタンプした跡が不自然に見えないように、必要に応じてスタンプ後にヘラなどで修正して
 やる事もあります。
 
 ※ 『モールド』とは、本来は『型』とか『鋳型』の意味ですが、原型師・モデラー用語としては
   作品の表面に立体的に施された『模様』とか『彫刻』などという意味で使われます。
 
 ファンドにスタンプ。 スカルピーにスタンプ。 デザインナイフで造型。

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