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▼ MGサザビー改造『デザートサザビー』 ▼

 今回は、バイト先のゴミ箱に捨てられたところを救出した『MGサザビー』を再生させます。
 誰が作ったのか知りませんが、全体的にポリパテなどでボリュームアップされており、ガッシリした
 力強いシルエットになるように改造されています。 その改造技術もすばらしく、製作者のレベルの
 高さを感じます。

 おまけにガレージキットの『MGサザビー用ロングライフル』まで付いていました。
 これは2001年に(株)バンダイの模型ブランド『B-CLUB』から発売された商品で、定価7,140円も
 するシロモノです。高!

 関節フニャフニャで破損・欠損パーツも多数ありますが、このまま捨てるにはあまりにも勿体ない
 ので、頑張って再生させてやろうと思います。
 

▼ 制作工程 ▼

 (写真左) 今回は砂漠仕様に改造する事にしたので、ボカシ筆で表面にプラパテを叩き付けて、
 ザラザラにしてやりました。 せっかくの綺麗な塗装ですがゴメンなさいネ。

 (写真中央・右) 初の『バトルダメージ』も施してやる事にしました。 脛アーマーには擦りキズを、
 太腿にはヘコミを表現しました。
 


 左足の膝アーマーが紛失していたので、ここにもバトルダメージを施してやりましょう。 ライターで
 炙ったりニッパーでちぎったりしてダメージを表現しました。
 


 右腕の外装も紛失です。 「外装は戦闘で破損して内部のフレームだけになってしまった」という
 事にして、内部だけの腕を作りました。 グレーの部分はエポキシパテで、シールド取り付け軸は
 市販のプラパーツとプラパイプでデッチ上げました。
 (シールド側の腕が破損すると言うのもおかしな話ですが...気にしないでネ。)
 


 左手首も紛失です。 これが一番困りました。 どうやらガレージキットの手首みたいなのですが、
 市販の手首パーツで同じような物が見付からなかったので、仕方なく右手首をシリコンで型取り
 して、ポリパテで複製・整形して左手を新造しました。 原型師やってて良かった。
  


 (写真左) 肩アーマー前面のバーニアは、市販の四角いバーニアパーツに交換しました。

 (写真中央・右) 肩の側部に張り出しているアーマーと肩の上部にバトルダメージを施しました。
  


 (写真左) フロントアーマーにはプラ板を貼り付けて増加装甲を施しました。

 (写真中央) リアアーマーは各バーニア内部をくり抜いてプラ板や市販パーツで作り直しました.....
 が、その作り直した後の写真を撮り忘れてしまったので、これはくり抜いただけの写真です。
 すんません。

 (写真右) 腰部の動力パイプにはプラパテが付かないようにマスキングをしておきます。
 


 (写真左) 全身に昔懐かしの『ツェメリットコーティング』を施します。(写真は肩アーマー)
 まず『ツェメリットコーティング』を施したい場所にシャーペンであたりを描きます。

 (写真中央) 次に、エポキシパテを薄く伸ばしながら盛り付けてやります。

 (写真右) そして平たいヘラ(写真はマイナスドライバー)でコツコツとモールドを付けてやります。
  


 (写真左) 完成したツェメリットコーティングがこちら。

 (写真中央・右) サイドアーマーにもバトルダメージ(右のみ)とツェメリットコーティングを施します。
 


 シールドにはハデにバトルダメージを施しました。
 まず、ダメージを施す場所に沿ってピンバイスで穴を開け、その穴を繋げることでシールドを破損
 させていきます。
  


 (写真左・中央) シールド上部も同様に破損させていきます。

 (写真右) シールド上部の破損箇所は隙間が大きいので、プラ板を挟んでシールド内部の装甲の
 層をデッチ上げました。
 


 (写真左・中央) シールド裏側です。 腕との取り付け部分にはポリキャップを仕込みました。

 (写真右) 本体と同様に、ボカシ筆でプラパテを叩き付けて表面をザラザラにして仕上げました。
 


 こんな感じで改造はほぼ終了です。
 プロポーションはいじらず、表面処理とバトルダメージだけで仕上げました。
 (本当は他にもチョコチョコいじってるのですが、もうキリが無いので写真は撮りませんでした。)
 

▼ 塗装工程 ▼

 写真左から「エヴォブラック」→「マホガニー」→「タン」の順にグラデーションをかけて塗装します。
 影になるところやエッジ部分に濃い色を残しつつ、エアブラシで丁寧に吹いていきます。
 (※ その後、エナメル塗料で迷彩を施すのですが、その塗装方法に付いては少々お待ちを。)
 


 (写真左・中央) ヘルメットパーツを外した頭部です。 モノアイはクリアーパーツで再現しました。

 (写真右) 光りの方向によってギラリと光ります。
 


 (写真左) 拾ったままの状態の『ロングライフル』は、濃いグレーと赤で塗り分けられていました。
 キャスト製のガレージキットなので、かなりの重量があります。

 (写真中央・右) サザビー本体に合わせて砂漠用に塗装し直しました。 ネービーブルーがビシッ
 と効いててカッコ良いでしょ。
 


 (写真左) 先端部はこんな感じ。 白いラインもキマってます。

 (写真中央・右) ロングライフルと手は接着して固定しました。 この重量、このグリップ形状、この
 手では、まともに持たせる事が出来ないので。
  

▼ 組み立て ▼

 (写真左・中央) まずは足を腰パーツに取り付けます。 安定させるためここは接着しました。

 (写真右) フロントアーマー、サイドアーマー、リアアーマーを取り付けます。 ここも接着しました。
  


 (写真左) 上半身の取り付けです。 ここはボールジョイントですが可動範囲は非常に狭いです。

 (写真中央・右) バックパックを取り付けます。 あ.....今更ですが『ファンネルポッド』は取り外して、
 白いプロペラントタンクに変更しました。 全部接着です。
  


 肩(接着)、腕(差し込み)、頭(ボールジョイント)を取り付けて完成です。 (完成画像はこちら。)
 ちなみに頭のボールジョイントも可動範囲は非常に狭いです。
 

▼ ついでにジオラマベース ▼

 (写真左・中央) 今回は雰囲気を出すため簡単なジオラマベースも制作します。 まずはベースに
 いつものウレタンニス(色はオールナット)を塗り、乾燥後にマスキングをしておきます。

 (写真右) 地面の材料は、シーナリープラスターとコルクパウダーです。 シーナリープラスターは
 昔からジオラマの地面の表現に使われている材料で、石コウのように水で溶いて使用します。
 水には色をつけておきます。今回はホルベインのアクリラガッシュ(バーントシェンナ)です。
 これにコルクパウダー(左下のやつ)も混ぜ込んで地面の材料としました。
  


 (写真左) ベースにシーナリープラスターを塗り付けます。 ベース表面はシーナリープラスターの
 食い付きを良くするため、あらかじめペーパーやカッターで荒らしておきます。
 そして、プラスターが乾燥する前にサザビーの足を押し付けて位置決めをしておきます。

 (写真中央) タミヤの『情景テクスチャーペイント(砂 ライトサンド)』を塗ってみたりもしましたが、
 ちょっと僕のイメージと違ったので無し無し...。

 (写真右) と言うわけで、その上から溶剤でシャブシャブに薄めたエナメル系塗料の『ブラウン』を
 染み込ませるように塗っていきました。

 ※ その後、あーでもないこーでもないと試行錯誤しながらいろんな処置を重ねて完成させました。
   その場の思い付きや勢いにまかせて、写真も撮らずにいろんな事をやったので、細かい事は
   覚えていません。 「もういっかい作って」って言われてもできないかも...。
  


 (写真左) サザビーの足の裏(赤い矢印のところ)には真鍮線を刺しています。

 (写真中央) その足の裏の真鍮線を、ベースの穴(青い矢印のところ)に刺し込んで固定します。

 (写真右) 裏にはキズ防止のために貼れる布シートを全面に貼っておきました。 裏が派手!
  

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