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▼ BB戦士 No.17「ムシャガンダム」 ▼

 (写真左) BB戦士 No.17『ムシャガンダム』。(実は商品名はカタカナ表記だけなのです。)
 1988年に(株)バンダイから発売されたキットで、現在(2011年)も続いている いわゆる“武者
 シリーズ”の始祖ともいえる記念すべきキットです。
 前作『1/144 ダブルオーガンダム』に続き、今回もリクエストにお応えして制作という事ですが、
 実は僕にとっても思い入れのある懐かしいキットなのでやる気マンマンです。

 (写真中央) 説明書表紙にて、キットのギミックを可愛く紹介しています。
 顔を押すとカブトが飛び出すギミックが紹介されていますが、今回この仕掛けは省略しました。
 ちょっと触るたびにカブトに飛び出されては思わぬ破損の原因になるので...。

 (写真右) 説明書の裏面には、1ページのカラーマンガ『コミックワールド』が掲載されています。
 組み立て手順だけでなく、いろいろ楽しめる説明書です。
 

▼ 制作工程 ▼

 まずはキットをストレートに組んでみました。
 ほとんど塗装しなくても楽しめる現代のキットとは違い、塗装をしないとこんなにも寂しいです。
 (部分的に付属のシールを貼る事になっていますが完成度は大して変わりません。)
 


 (写真左・中央) まずは足の改造です。 足の長さをエポキシパテ(グレー部分)で少し長くして
 胴体との取り付け部分はボールジョイントに変更しました。 これで可動範囲が広がります。

 (写真右) 胴体側の足の取り付け部分はこんな感じになっています。
 


 (写真左・中央) 刀の取り付け部分が分厚くて、刀を取り付けると腕が当たって邪魔なので、
 エポキシパテで裏打ちしてから削り込んで薄くしてやりました。 さらに裏側にはポリキャップを
 仕込んでおきました。 ついでにヨロイのモールドもカッチリと彫り直してやりました。

 (写真右) 正面から見るとこんな感じ。 左右の厚みを比べると違いが良く分かります。
 


 (写真左) ストレートに組むと腕の作りはこうなっています。 たったの3パーツ。

 (写真中央) まず、可動範囲を広げるため、肩と腕の境目をポリランナーで接続させるように
 改造しました。 これで腕をひねる事ができるようになり可動範囲が広がります。

 (写真右) ヨロイを取り付けるため肩には穴が開いていますが、この穴はポリパテで埋めて、
 新たに細い長方形の穴を開けました。
 


 (写真左) 肩のヨロイは、裏側からプラ材(白い部分)を貼り付けてこんな感じに改造しました。

 (写真中央) ヨロイ裏側上部の出っ張りを、先に開口した肩の穴に差し込んで接続させます。
 この改造により『軽装タイプ』にする時のパーツ同士の擦れを防止して、さらに『軽装タイプ』に
 なった時の不自然な肩の穴も無くす事ができました。

 (写真右) ついでにヨロイにリベット状のパーツ(グレー)を接着してオシャレしました。
 


 (写真左) 次は頭部の改造です。 無改造の頭部はこんな感じ。

 (写真中央) カブトを外した頭部。 今回はスプリングによるカブト発射ギミックは省略するので、
 顔面を外した状態で頭パーツは接着してしまいます。 顔面は塗装後に接着します。

 (写真右) カブト発射ギミックの痕跡が残る頬は、ポリパテで埋めて修正しました。 あと、アゴの
 下もスカスカで横から空洞が見えそうなので、ここもポリパテで埋めておきました。
 


 (写真左) カブトの改造です。 まず両サイドの『吹き返し』を切り放しました。 この『吹き返し』、
 このままだと、エアブラシで塗装する時に塗料のミストが上手く流れないかも知れないのです。
 その結果、『吹き返し』の裏側に、空気中で乾燥した塗料のミストが付着してザラザラになって
 しまう事があるので、デザインナイフで丁寧に切り取って塗装後に接着する事にしました。
 (ただのザラザラ予防措置にしては面倒な作業でした...。)

 (写真中央) カブトの鋲(リベット)のモールドが甘いので、ここは『瞬間接着パテ SSP-HG』を
 点付けして、その表面張力で表現してみました。 前部の飾りは両側に伸びるツノをシャープに
 して、中央の五角形は、下部をポリパテで大きく鋭くしました。

 (写真右) 改造後のカブトを後ろから見たところ。 ツノの裏側の空洞はポリパテで埋めました。
 あと、全体的にスジ彫りが浅かったので、すべて深めに彫り直しておきました。
 


 すべての改造が終わった頭部。 大掛かりな改造はしていませんが、元々の出来が良いので
 ちょっとした改造で充分だと思います。(カブトだけイジれば充分です。)
 


 (写真左) 改造前のバックパック。

 (写真中央) キットのバーニアノズルを削り落とし、市販のバーニアノズルを用意しました。

 (写真右) 裏から見たバックパックの内部。 余計な空洞はエポキシパテで埋めて、ナギナタの
 取り付け部分にはポリキャップを埋め込みました。
 


 (写真左) 何かのキットの手首パーツを利用して、ナギナタ取り付け用のパーツを自作します。

 (写真中央) 中にポリキャップが埋め込んで、このようなパーツを作ります。

 (写真右) そしてこのように取り付けます。
  


 (写真左・中央) ナギナタは、自作パーツによりバックパックへの取り付け方法を変えたので、
 不自然に生えていた取り付け用の枝を切り取ってやりました。

 (写真右) ちなみに、自作の取り付け用パーツは最終的にはこんな形状になりました。
 


 (写真左・中央) 刀の鞘は、腰に取り付けるために生えている枝を短く切断しました。
 これは、胴体側の刀の取り付け部分を薄く削ったためです。

 (写真右) 『種子島ライフル』は、スジ彫りを深く彫り直したぐらいで、特に改造はしていません。
 


 (写真左・中央) 台座の改造です。 台座の裏側は、穴だらけ空洞だらけでスカスカスカなので、
 プラ板を貼って隠してやりました。

 (写真右) あと、ヨロイを取り付けるための長方形の穴を開けておきます。
 


 (写真左・中央) すべての改造が終了しました。 これでずいぶんカッコ良くなったハズですが
 .....やっぱ塗装しないと分かりませんネ。

 (写真右) サーフェイサーを吹いて細かい修正をしたらいよいよ塗装です。
 

▼ 塗装 ▼

 塗装では特に難しい事はやっていません。 カブトと胴体の塗装を例に簡単に解説します。

 (写真左) まず、白で塗装する部分と赤で塗装する部分に『つや消しホワイト』を吹き付けて、
 乾燥後にマスキングをします。 赤で塗装する部分にも『つや消しホワイト』を吹き付けるのは
 次に吹き付ける赤の発色を良くするためです。

 (写真中央) 赤で塗装する部分に『モンザレッド』を吹き付けます。

 (写真右) 『モンザレッド』で塗装した部分をマスキングして『つや消しブラック』を吹き付け。
 これでエアブラシによる塗装は終了です。
 


 (写真左・中央) マスキングを剥がしたら、細かいはみ出し部分を面相筆で修正します。
 金色のリベットもひとつひとつ筆で塗装します。 ここまですべてラッカー系塗料です。
 綺麗に塗り分けられたら、今度はエナメル塗料の『フラットブラック』でスミ入れをして、最後に
 ラッカー系『つや消しクリアー』を吹き付けてカブトは完成です。

 (写真右) ちょっとだけ目の塗装について解説します。 目は塗装しなくてもシールが付属して
 いるのですが、今回はそれを使わず面相筆で描き込みました。 失敗しても拭き取れるように
 エナメル塗料を使用しています。(瞳を大きめに描き込みました。)
 


 (写真左) 胴体の塗装。 まずは、カブトの時と同様に白を下地にして『モンザレッド』を塗装。

 (写真中央) 『モンザレッド』部分をマスキングして『つや消しブラック』を吹き付け。

 (写真右) 『つや消しブラック』部分をマスキングして『ゴールド』を吹き付け。 ちなみに金色や
 銀色などのメタリック系カラーは、黒下地にすると発色が良くなります。
 


 (写真左) マスキングを剥がします。 マスキングゾルを剥がす時はダイソーさんで売っている
 『粘着綿棒』を使っても便利です。

 (写真中央・右) マスキングを剥がしたら、あとはカブトの時と同様に、はみ出し部分を修正→
 『フラットブラック』でスミ入れ→ラッカー系『つや消しクリアー』を吹き付けて完成です。
 

▼ 組み立て ▼

 まず、胴体に両足を取り付けます。 ボールジョイントにカポッ、カポッ、とハメ込むだけです。
 


 (写真左) バックパックの組み立て。 エポキシ接着剤でバーニアノズル(2個)を接着します。

 (写真中央・右) 完成したバックパックを背中に取り付けます。(接着はしていません。)
 


 腕の組み立て。 見ての通り、肩と腕をポリランナーで接続して、肩にヨロイを取り付けます。
 


 腕の取り付けも見ての通りです。 右腕はそのまま取り付けても問題無いのですが、左腕は、
 先に刀を腰に装備させてから取り付けます。
 


 頭の組み立て。 顔面を下からスライドさせてハメ込みます。 ここはエポキシ接着剤で接着。
 


 (写真左) カブトの組み立てです。 まず、左右の『吹き返し』をエポキシ接着剤で接着します。

 (写真中央) エポキシ接着剤は透明ですが、接着部分やはみ出した部分には光沢があって
 目立つので、同じ色で塗装して修正しておきます。

 (写真右) 前面のカブト飾りを取り付けます。
 


 先に完成させておいた頭にカブトを被せてから胴体に取り付けます。
 (実際は、先に頭を胴体に取り付けてから、カブトを被せてやった方が組み立てやすいです。)
 


 (写真左) 背中にナギナタを取り付けるためのパーツを取り付けます。

 (写真中央) そのパーツにナギナタを差し込みます。 制作の際にナギナタの柄を磨き過ぎて
 しまったようで、ちょっとサイズがゆるいです。

 (写真右) 右手に『種子島ライフル』を持たせてやります。
 


 台座の組み立て。 各パーツを差し込んで裏からエポキシ接着剤を付けて軽く固定しました。
 


 完成です。 23年前のキットですが、シッカリ作ってやれば今見てもちゃんとカッコ良いです。
 (完成品の画像はこちらです。)
 

▼ おまけ画像 ▼
「白文鳥さん、こんにちはー。」「桜文鳥さんもこんにちはー。」

ケースに入れて飾ってみました。

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