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プラ板の切断 【プラ棒の切断】 【接着


* 切断工具 *
 
 プラ板の切断には、『カッターナイフ』を使います。
 『Pカッター』という専用の工具もありますが、“削りしろ”が大きくて正確な寸法が出しにくい
 という欠点があるため、あまり使いません。 『デザインナイフ』も長い直線を切る作業には
 不向きです。
 
 また、プラ板を切る時に定規を使う場合には、“金属製”の定規を使います。
 プラスチック製の定規は、カッターの刃が定規の方に食い込んだりしてすぐにダメになって
 しまいます。
 
『Pカッター』『カッターナイフ』


* 切断方法 *
 
 プラ板の切断方法は、“折り曲げて切る”という方法が基本です。
 まずプラ板に定規を当てて、カッターナイフの刃を数回滑らせて直線の溝を作り、その溝に
 沿ってプラ板を折り曲げてやれば、パキッと簡単に折れます。
 厚みのあるプラ板はもちろん、薄いプラ板でもこの方法で綺麗に切断できます。
 
 カッターナイフで溝を彫る時は、一度に深く彫ろうとして力を入れ過ぎないように注意です。
 力を入れ過ぎて溝が歪んでしまうと修正するのは困難です。
 
 カッターで溝を掘って.... パキっと折り取る。


* 直角に切る *
 
 市販されているプラ板は正確な長方形に見えますが、正確な直角を切り出す時は、自分で
 切った直線を基準にして作業を進めるようにします。
 
 プラ板を直角に切断するには、『三角定規』が便利です。 写真のように2枚の三角定規を
 組み合わせて使えば、簡単に直角が出せます。
 
 『曲尺(かねじゃく)』を使う場合は、直線に切った一辺に『定規』や『あて木』などを沿えて、
 それに『曲尺』を合わせて直角を切り出します。 『あて木』に『曲尺』を合わせる事で、より
 正確に直角を切り出す事ができます。
 
 『曲尺』と『あて木』をひとつにしたような『スコヤ』も便利ですが、金色の部分に厚みがある
 ので、薄いプラ板の切断にはあまり向いていません。
 『スコヤ』を使用する際には、切断するプラ板の高さ(厚さ)を上げてやる必要があります。
 
 直角切断用の定規類。 曲尺にあて木を合わせて... 切断。

 直角の切断は三角定規が
 便利。
 スコヤを使用する際には、
 プラ板の高さを合わせて...
 切断。


* 円形を切る *
 
 プラ板を円形に切り出すには『コンパスカッター』や『テンプレート』を使います。
 
 『コンパスカッター』は、コンパスの要領で刃を回転させて円形を切り出すカッターです。
 薄いプラ板なら最後まで切っても良いのですが、厚みのあるプラ板の場合は、直線を切り
 出す時と同じように、溝を作ってから折り取ります。 円形を折り取る時には、プラ板の形が
 歪みやすいので、無理な力を加えないように『デザインナイフ』や『ニッパー』でギリギリまで
 切り詰めてから切断したり、『補助線』を彫ってから折り取ったりします。
 『補助線』は、折りやすいように曲線に対して直角気味に彫っておくと良いでしょう。
 
 また、『テンプレート』を使って円形を切り出す時は、『カッターナイフ』ではなく『ケガキ針』を
 使います。 『テンプレート』の円形に合わせて溝を作って折り切るのですが、『ケガキ針』は
 『カッターナイフ』ほど深くは彫れないので、何度も溝をなぞってやる必要があります。
 
 『テンプレート』を使う時は
 『ケガキ針』を使用。
 『コンパスカッター』を使用
 して切り出し。
 こちらはノギス型『円切り
 カッター』。
 ギリギリまで切り詰める。 ニッパーで切り詰める。 補助線を彫って折り取る。


* 切断の注意点 *
 
 プラ板を切断する時の注意点は、何と言っても“力を入れ過ぎない事”です。
 力を入れ過ぎると、思わぬ方向にカッターの刃が食い込んで切断面が歪んでしまったり、
 何かの拍子に手を滑らせて、ケガの原因になります。 また、力任せに最後まで切断しても
 綺麗な切断面が得られない事がよくあります。
 
 最後に、切り出したプラ板の切断面は、カッターナイフなどの刃によって反り返ったエッジが
 立っているので、軽くヤスリを掛けて仕上げましょう。
 
 ラインが歪んだ例。 切断直後の切断面。 軽くヤスリ掛け。

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